教えて!海外挙式でご祝儀ってみんなどうしてる?
2016/10/20
海外での挙式に参列するときや行けなかったとき、ご祝儀はどうしたらいいのでしょう?
海外挙式への出席は一般的な結婚式と異なり、航空券やホテルの手配など時間がかかったり、どうしても旅費がかさんでしまったりしまいがち。
海外挙式のご祝儀は、新郎新婦との関係性や旅費との兼ね合いなど、条件によって異なるもの。この記事を読んで、海外挙式でのご祝儀マナーを知っておきましょう。
Contents
海外挙式に参列する場合のご祝儀の考え方
海外挙式に呼ばれたときはワクワクする反面、交通費やご祝儀など金銭面が心配になることもありますよね。 海外挙式でのご祝儀は、「新郎新婦が旅費を負担してくれるかどうか」によって、大きく3つのパターンに分かれます。
招待状をいただいた時点で、交通費や宿泊費の負担の有無に関する記載があるので、確認してみてください。
呼ばれた挙式のスタイルが次にご紹介するパターンのどれに該当するかチェックし、お包みするご祝儀をどうするか検討してみましょう。
(新郎新婦が旅費を負担する場合)ゲストはご祝儀を包む
まずは、新郎新婦がゲストの旅費を負担する場合です。
この場合、ゲストはご祝儀を渡すのがマナーです。
旅費を負担してくれる新郎新婦の気持ちとしては、「はるばる日本から時間をかけて挙式に出席してくれるのだから、旅費は負担して旅行気分で来てもらいたい」というもの。国内の結婚式で遠方から出席する場合には仕方ありませんが、海外での挙式は新郎新婦の希望によるものなので、せめて旅費だけは負担してあげたいと考えます。
そのため、新郎新婦が旅費を負担してくれるときは、お祝いの気持ちを表すためにご祝儀をお包みすることがマナーです。
(新郎新婦が旅費を一部負担する場合)ゲストはご祝儀を包む
新郎新婦がゲスト全員分の旅費を負担しようとした場合、ゲストの数や挙式をする場所、式の規模によっては難しくなってしまうこともあります。そんなときに取られる方法の一つが、新郎新婦側が旅費の「一部」を負担するというものです。
負担額はケースバイケースですが、新郎新婦が飛行機代だけを負担して、宿泊費などの費用はゲストが負担する場合があったり、他には一人あたりに負担する金額を5万円などと決める場合が挙げられます。海外に行くだけでもゲストにとっては休暇をとらなければならないなど負担になることは事実ですが、新郎新婦に一部でも旅費を負担してもらったときには、結婚式の前後でご祝儀やお祝いをお渡しすることがベターでしょう。
金額は負担してもらった旅費の額や、新郎新婦との関係性によりますが、何らかの形で気持ちを表すことをおすすめします。
(ゲストが旅費を負担する場合)ご祝儀を辞退する
新郎新婦が全員分の旅費を全額あるいは一部負担することは、金銭的に大きな負担となります。そのため、ゲストが旅費を全額負担するというパターンももちろんあります。その場合、招待状には「ご祝儀などのお心遣いは不要です」などの記載があることが多いようです。
新郎新婦側の気持ちとしては、「自己負担にはなってしまうけれど、それでも良かったら出席してほしい」というところ。基本的には自費で参加すること自体がお祝いになるので、ご祝儀をお包みしなくてもマナー違反にはならないと考えられます。
新郎新婦がご祝儀はいらないと言っていても、やはり手ぶらで行くわけにはいかないのでは?と考えるゲストもいるかもしれません。しかし、海外挙式の場合にはご祝儀をお包みしないことが多いので気にすることはありません。ゲストの方もはるばる時間とエネルギーをかけて行くのですから、そのこと自体がお祝いと割り切って、旅行気分で楽しむことをおすすめします。
ご祝儀相場は国内挙式とほぼ同じ
ご祝儀をお渡しする場合の相場に関しては、国内挙式と大きくは変わりありません。旅費を一部負担してもらった場合には、その負担額によってご祝儀の内容も変わってきますが、基本的には国内挙式とご祝儀の額には変わりないということを覚えておきましょう。
ただし、国内・海外挙式を問わずご祝儀の相場は新郎新婦との関係性や自分の年齢・立場によって異なることも注意しておきましょう。
兄弟や親族へのご祝儀の考え方
兄弟・親族
結婚するのが兄弟の場合、基本的には必須ですが、話し合いで「無しにする」というパターンもあるようです。そのため、兄弟の海外挙式に参加する場合には、本人または両親と事前に確認をするのがベター。
挙式をする兄弟の方から交通費や宿泊費を負担するのか、負担しない代わりにご祝儀を辞退するのか、という話になることが多いです。話し合いによってはご祝儀はなしということもありますが、ケースバイケース。
親族の場合、祖父母やおじ・おば、いとこといった関係性がありますが、立場によりご祝儀の相場が変わるのが一般的。平均的には祖父母は10万円、おじ・おばは5万円といったところ。
いとこの場合には、既婚の場合に夫婦で参加するときは5〜10万円、未婚の場合には3〜8万円程度が妥当です。年齢にもよりますが、20代であれば3万円、30〜40代以上になると少し多めにお包みする傾向にあります。
新郎新婦が旅費を負担してくれている場合には、新郎新婦の負担を減らしてあげたいという思いから、一般的なご祝儀に額に少し上乗せしてお包みすることもあるようです。
友人
友人の場合には関係性にもよりますが、国内挙式の相場と同じで3万円をお包みすることが多いです。親友のように仲が良い場合には、5万円を渡すことも。
既婚で所帯持ちの人であったり、年齢が30〜40代以上の場合には、相場がやや高くなる傾向にあります。自分の立場や経済状況と相談して金額を決めることが望ましいでしょう。
海外挙式への出席にかかる費用を新郎新婦が負担してくれている場合には、相手への負担を考慮して一般的なご祝儀の額に上乗せしてお包みすることも多いです。ご祝儀とは別に1万円程度のお祝いをプレゼントとして贈ることも喜ばれるでしょう。
また、旅費が自己負担の場合にご祝儀は不要という旨をあらかじめ伝えられたとき、いくら挙式に参加するとはいえ何もあげないのも気がひけるという人は、商品券やお祝い品をお贈りすることもおすすめです。
もちろん、ご祝儀などのお心遣いが不要と伝えられている場合には、その言葉に甘えても構いません。海外まではるばる足を運んで祝うこと自体がお祝いなので、気にすることはありません。
先に自分が結婚式を挙げていて、友人に参加してもらったときには、そのときいただいたご祝儀の額に合わせるようにしましょう。これは国内の挙式でも同じようにマナーであるといえますが、どちらかが多く出してしまうと相手にとって気持ち的に負担となってしまいます。負担はだいたい同じくらいにしておくということがマナーの考え方です。
ご祝儀の金額や渡し方
金額
ご祝儀の金額は、年齢や未婚・既婚によって異なります。
新郎新婦の友人という立場であれば、関係性によっては夫婦で出席することもありますが、基本的には自分一人で参加することになります。ただ、兄弟の挙式では自分が既婚の場合には夫婦で行くことが多く、さらに子供がいる人は子連れで行くことになります。
海外に家族で行くとなると、かかってくる金額も大きくなります。例えばハワイでの挙式に家族4人で行くとなると、旅費や宿泊費、食事代などを含めて一人あたり少なくとも25万円前後はかかってきます。もし、新郎新婦側が家族全員分の旅費を負担してくれるとなると、場合によっては100万円近く負担してくれることになるのです。
兄弟のご祝儀は一般的に10万円程度と言われていますが、海外挙式で家族分も負担してくれるという場合には、30万円程度のご祝儀をお包みすることもあります。それでもなお新郎新婦側が負担する金額が大きくなります。
行き先や人数によって新郎新婦が負担する金額が変わってくるので、あくまでもケースバイケースといえますが、「新郎新婦がいくら負担してくれているのか?」をシンプルに考えることで、自分たちがお祝いしたい金額が自ずと見えてくることも。
海外挙式に家族で出席する際の費用は、グアムなど比較的近いところに行くのか、ハワイのように遠いところに行くのかによっても異なってきます。
出席する人が未婚の場合、一人で参加することになるので、10万円程度のご祝儀がふさわしいでしょう。
独身の方の場合には年齢や立場によって5万円程度をお包みする人もいます。また、兄弟という近い関係性であっても、新郎新婦が旅費を負担せず、自費で出席するというケースもあります。その場合には、参加すること自体がお祝いになるため、兄弟との話し合いが必要ですが、ご祝儀をお包みしないというケースもあります。そんなときは旅行を兼ねて行くという心構えでいることが良いでしょう。
ご祝儀袋
ご祝儀を渡す際は、兄弟であってもご祝儀袋に入れる方がベターでしょう。お渡しするタイミングや関係性に関わらず、お祝いを渡すときにはご祝儀袋に入れることはマナーです。お包みする金額によって、ご祝儀袋が変わることもマナーとして覚えておきましょう。
海外挙式に参列しない場合
招待されたけど参列できないとき
親族であれば関係性によって出席せざるを得ない人もいますが、友人であればスケジュールや関係性によっては参列しないという選択をすることも可能です。
特に海外挙式の場合には、時間的・金銭的にも負担となることから、参加をお断りしても負い目に感じる必要はありません。むしろ国内での挙式よりも断りやすいともいえ、新郎新婦側も様々な事情があることはわかっているので「もしできたら来てくれるといいな」というスタンスです。
したがって、都合によって行けないときや、自費で行きたいと思えるほどの関係性ではないかなと感じるときには、お断りすることも選択の一つです。ただし、できるだけ丁寧にお断りするようにしましょう。
事情により参加できない場合には、結婚式の後などのタイミングでお祝いをお贈りすることも良いでしょう。1万円程度のお祝いと品物をお渡しするくらいが相場であり、気持ちを伝えることが重要です。
参列しないときのお祝い
友人から結婚の報告をもらい、海外挙式を親族のみで行うことなどを聞いたときも、お祝いをすべきかどうか迷いますよね。「絶対にお祝いをしなければならない」という決まりはありませんが、特に既に自分が結婚式を挙げていて、その友人がご祝儀を包んでくれた場合などは、同等のお祝いをするのがマナーです。
よって一般的には国内挙式の友人としての相場にならってお祝いを包むのがマナーといえますが、実際に挙式をしたタイミングから時間がかなり経っている場合や、現金を渡すべきか迷う場合などは、プレゼントなど現金以外の方法でお祝いの気持ちを伝えることも良いですね。
その他の迷いやすいポイントをおさえておこう
金額にどうしてもまよったときは「ご祝儀+プレゼント」がおすすめ
3万円、5万円、10万円...と金額にどうしても迷ったときは、多めに渡すのが良いでしょう。
というのも、渡したあとに「少なかったかな」「気にされているんじゃないかな」と心配したくないですよね。
ただし、国内挙式でもそうですが「2万円」など偶数の金額を包むことは「数字が割り切れてしまう」ということで縁起が良くないと考える人も多いようですので、金額を多めに渡すことも迷う場合は、ご祝儀+プレゼントというかたちで渡すのもひとつの方法です。
祝電やプレゼントという方法
挙式に参列できない場合は、プレゼントや「祝電」という方法もあります。
▶ 祝電について詳しく知ろう!
海外挙式は参加できない…電報でお祝いを届けよう!
もし、挙式に参列する場合でプレゼントやご祝儀を渡す場合は「海外にいるときよりも日本国内にいるときにお渡しすること」がベターです。
現地では何かとバタバタしていますし、慣れない土地やホテルでお金の管理をしなければならないとなると新郎新婦の負担になってしまう可能性があります。海外は日本ほど治安も良くないことも多く、複数人からいただいたご祝儀を管理して日本へ持ち帰ることは危険です。
挙式の前でも後でも良いので、とにかく新郎新婦が日本にいるときにお送りするようにしましょう。
ご祝儀ではなく、お祝いの品としてプレゼントをお渡しする際も、現地で渡すことは控えるようにしましょう。海外旅行をするだけでも荷物量の調整は大変ですが、海外での挙式となるとさらに荷物も多くなるためです。新郎新婦の荷物ができるだけ増えないように配慮することが必要となり、現地でお祝いを渡さずに日本でお渡しするようにしましょう。
お返しはもらえる?
海外挙式の場合、ご祝儀をお包みしたらお返しはもらえるの?と思うゲストの方もいるかもしれません。お返しの有無はご祝儀がある場合とない場合によって異なります。
まず、ご祝儀がある場合には、食事や引き出物など新郎新婦が何らかの形でお返しすることが一般的です。一般的なお返しは半返しといい、いただいた金額の半分くらいを目安にお返しを検討しますが、海外挙式の場合には新郎新婦側の負担も大きくなることから正式な半返しなどの形をとらないことも多いです。
ゲストの中には、「はるばる海外までお祝いしに行ったのに、なんのお礼もない!」と感じてしまう人がいるかもしれません。しかし、基本的に海外挙式の場合は新郎新婦側の負担が大きくなるので、ゲスト側もそれを理解し、寛大な心でいることがベターでしょう。
新郎新婦の中には帰国後にお土産やお菓子などのプチギフトとお礼状を送る人もいますが、お返しを過度に期待しないような心構えでいることをおすすめします。
まとめ
海外挙式でのご祝儀相場はケースバイケースですが、新郎新婦が旅費を負担してくれるかどうかが大きなポイントとなります。新郎新婦との関係性はもちろん、家族で行く場合や未婚の人が単独で行く場合によってもご祝儀相場は異なります。自分の立場がどこに該当するのかをチェックし、ご祝儀を検討するようにしましょう。
海外挙式には、新郎新婦側にも参列するゲスト側にも、「考えてみたらわからないかも・・・」というマナーがいっぱい。こちらもチェック!
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